カーディナルドリシュリュー

　　９月：カーディナルドリシュリュー

　今月はオールドローズの中のカーディナルドリシュリュー（Cardinal de Richelieu）を紹介します。フランスのルイ１３世の宰相だったリシュリュー卿の法衣の紫色にちなんで名づけられたそうです。花弁が多く、一輪一輪が豪華です。最初は若干赤みがかっていますが、咲き進むとだんだん濃い紫になります。ブルームーンの紫と比べるとずっと濃い紫なので、和風の庭にも似合います。面白いのは蕾から開花までの過程で、最初は普通の蕾なのですが、次第にシャクヤク（芍薬）の蕾のように真ん丸になり、それから一気に花弁が剥がれるようにみるみる開花します。もう驚きの連続です。
　枝はしなやかで支柱が必須ですが、棘は少ないので仕立ては比較的容易です。花数は結構多くてその色と相まって庭の中では存在感が抜群です。一季咲きでわずかに香りが有ります。